ダイヤモンドのカットにこだわる理由とは？

ダイヤモンドは、４Cといわれる「Carat（重さ）・Color（色）・Crality（透明度）・Cut（カット＝輝き）」の４つの要素で評価されます。

４要素のうち、Carat（重さ）・Color（色）・Crality（透明度）はダイヤモンド原石そのものの持っている性質に依存するのに対して、Cut（カット＝輝き）は唯一、ダイヤモンドの美しさに人間が関与できる要素です。
同じダイヤモンド原石を使用しても、Cutの技術によって輝きに大きな違いが生まれます。そのため、歪みのない完璧なカットと表面を鏡面のように磨き上げる、カッティングの技術が重要視されています。

もちろん３ブランドともダイヤモンド原石の選定にも厳しい基準を設け、きわめて良質な原石のみを使用しています。

世界３大カッターズブランドのダイヤモンドが美しく輝くのも、選び抜いた良質なダイヤモンド原石を、高い技術でカッティングしているからです。

ロイヤル・アッシャー

世界で唯一「ロイヤル」の称号を授けられた名門ジュエラー

1854年にオランダ、アムステルダムで創業したロイヤル・アッシャー。
世界史上最大、3,106ctのダイヤモンド原石「カリナン」のカットを成功させ、現在もイギリス王室の至宝として、王笏と王冠に飾られています。
また、現在でも流通している「アッシャーカット」「トリリアンカット」などのダイヤモンドカットの開発をはじめ、歴史に残る数々の偉業を成し遂げました。

長年の功績と信頼が称えられ、1980年と2011年の二度にわたり、オランダ王室から「ロイヤル」の称号を授けられました。

ブライダルシーンにふさわしい白く高貴な輝き

ロイヤル・アッシャーのダイヤモンドは、純白のウェディングドレスに象徴されるブライダルシーンにふさわしく、白く上品で明るい輝きを放ちます。

シメントリー（切子面(ファセット)の形、面の大きさ、角度が合わせ鏡のように対称に向きあっていること）へのこだわりや、「ダブルポリッシュ」と呼ばれる仕上げで表面を鏡のようになめらかに磨くことにより、最高の輝きを生み出しています。

良質なダイヤモンド原石を見極める独自の厳格な基準と、創業以来、脈々と受け継がれてきた卓越したカットや研磨技術が「ロイヤル」の名にふさわしいダイヤモンドの輝きを生み出しています。

ラザール ダイヤモンド

理想的なカット「アイディアルメイク」を生み出したMr.ダイヤモンド

1903年にファッションや文化の発信地、ニューヨークで設立したラザール ダイヤモンド。
創業者であるラザール・キャプランは世界で２番目に大きい726ctのダイヤモンド原石「ヨンカ―・ダイヤモンド」のカットに成功し、Mr.ダイヤモンドと呼ばれるようになりました。その呼び名にふさわしく、ダイヤモンドの理想的なカットである「アイディアルメイク」を確立したり、レーザー刻印を業界で初めて試みたりと、新しい可能性に挑戦し続けました。

また、当時のダイヤモンドの評価基準がCarat（重さ）・Color（色）・Crality（透明度）の３Cであったことに対し、ダイヤモンドの美しさを構成する要素として、輝きを生むカットの重要性を説き、現在のスタンダードとなっている4Cの確立へと導きました。

奇跡の輝きを放つ“世界で最も美しいダイヤモンド”

ラザール ダイヤモンド最大の特徴は、現在のダイヤモンドの基本形とされる理想的なカットであるアイディアルメイクから生まれる「虹色の輝き」です。アイディアルメイクは数学的理論を基に、大きさや重さを優先せず、７色にまばゆいまでにきらめく輝きを重視したカットです。

また、0.18ct以上のダイヤモンドには、ブランドロゴとIDナンバーが刻印され、すべてデータ管理されています。

暗いところでも僅かな光をとらえ、７色に輝かせるラザール ダイヤモンドは「世界で最も美しいダイヤモンド」と称されています。

モニッケンダム

「原石に命を与える」

1890年にオランダ、アムステルダムで創業し、その後1914年にイギリスに移住し、イギリスを代表するブランドになったモニッケンダム。1948年、エリザベス女王のご結婚を祝してタンザニア政府より贈られたダイヤモンド原石を見事にカットしたことで世界的に有名になりました。現在でもイギリス王室との関係は続き、現在の王冠にも、モニッケンダムがカッティングしたダイヤモンドが輝いています。

「サークル オブ ラスター」というカット技術を開発し、1966年にはイギリス経済への貢献から、エリザベス女王から英国産業賞を授与されました。

現在のダイヤモンド品質評価である４Cの基となるダイヤモンドの格付けシステムを世界に先駆け最初に確立したのはモニッケンダムです。

ラグジュアリーホワイトの白く豊潤な瑞々しい輝き

モニッケンダム最大の特徴は、ラグジュアリーホワイトとよばれる薫り立つようなニュアンスのある白く豊潤な瑞々しい白色光です。
その輝きは、白色光を生み出すための正確なカットと
ダイヤモンドの外周部分を磨き上げることで真上から見たときに光の輪となって輝くカット技術「サークル オブ ラスター」、
ダイヤモンドが、四方からの光を反射し煌めきがはじけ飛ぶイメージから名付けられた、世界最高水準の技術で何度も磨き上げる仕上げ「スパークリング フィニッシュ」といった技術によるものです。

「原石に命を与える」＝「原石の個性を最大限に生かし、最高の輝きを作り出すこと」をポリシーに、大粒のダイヤモンドから、小さなメレダイヤモンドまで同じ基準で、一つ一つ丁寧にカットされています。